第2章

登録販売者試験:第2章「薬が働く仕組み」の暗記ポイント・要点まとめ

過去4回と身体の仕組みを学んできましたが、この記事では薬の作用・剤型の話をしていきます。

この記事の目次の1〜4の項目は試験によく出てくるので、時間がない場合は錠型を飛ばし、目次の1〜4までの部分だけを勉強しましょう。

吉田
吉田
日常生活でも役立つ内容なので、覚えておいて損はないですよ。

薬が働く仕組み

医薬品の作用は全身作用と局所作用の2種類に分類されます。

医薬品の作用
  • 全身作用:有効成分が消化管などから吸収されて循環血液中に移行し、全身を巡って薬効をもたらす
    反応を現すまでにある程度の時間がかかる
  • 局所作用:特定の狭い身体部位において薬効をもたらす
    反応は比較的速やかに現れる
吉田
吉田
当てはまらないこともありますが、全身作用は飲み薬に多く、局所作用は塗り薬に多い作用と覚えるといいかもしれません。

有効成分の吸収

医薬品が吸収される経路は消化管吸収、粘膜吸収、皮膚吸収の3つに分けられます。

吉田
吉田
それぞれの項目を解説していきますね!

消化管吸収

内服薬の多くは消化器官から吸収され、循環血液中に移行し、全身作用を現します

腸溶性製剤等の一部の特殊なものを除いて、錠剤やカプセル剤は消化器官で吸収される前に、胃で有効成分が溶け出すように作られているものがほとんどです。

吸収は主に腸で行われますが、一般的に消化管からの吸収は、濃い方から薄い方へ拡散されます。

消化管が積極的に成分を取り込むわけではありません。

内服薬以外の粘膜吸収

消化管粘膜以外の吸収部位は直腸粘膜、口腔粘膜、鼻腔粘膜、目の粘膜などです。

吸収の特徴としては、はじめに肝臓を通らず、即循環血液中に入ることが挙げられます。

全身作用・局所作用の薬
  • 全身作用:座薬、禁煙補助剤など
  • 局所作用:点眼薬、点鼻薬、含嗽薬など
吉田
吉田
肝臓での代謝がない分、飲み薬より作用が強い場合があります!

皮膚吸収

塗り薬、貼り薬はほとんどが局所的な効果を目的としています。

ただし、アレルギー性の副作用は、適用部位以外にも現れることがあるため、注意が必要です。

薬の代謝・排泄

体内において、薬の代謝と排泄は大切な作用です。

代謝は肝臓で物質が化学的に変化することで、有効成分が体内を循環し、分解されることを指します。

排泄では、尿や胆汁、呼気などによって代謝によって生じた物質(代謝物)が尿等で体外へ排泄されます。

排泄は母乳でも起こるので、乳児への副作用の発現する可能性があり、軽視することはできません。

消化管で吸収されてから循環血液中に入るまでの間に起こる代謝

有効成分は小腸で吸収され、毛細血管から静脈で構成される門脈を通って肝臓へ移動し、代謝を受けて循環血液中へ移行します。

吸収された有効成分は肝臓を通過する際に、酵素の働きによって代謝を受けます。

吉田
吉田
肝機能の低下した人は医薬品を代謝する能力が低いため、効き目が過剰に現れたり、副作用を生じやすくなるリスクも。

循環血液中に移行した成分の代謝と排泄

循環血液中に移行した医薬品の成分は、主として肝細胞内の薬物代謝酵素によって代謝を受けます

医薬品の成分は血液中で血漿タンパク質と結合した複合体を形成しますが、この複合体には酵素が作用しません。

吉田
吉田
これが医薬品が一度に代謝されず、徐々に代謝される要因です。

循環血液中に移行した成分は、未変化体または代謝物が腎臓で濾過され、大部分は尿中に排泄されます。

血漿タンパク質と複合体を形成している医薬品分子は、腎臓での濾過を免れ、循環血液中に留まります。

医薬品の成分が乳汁中に移行する場合は、代謝を受けていないことが多いです。

医薬品によっては乳児に医薬品の影響が生じる可能性があります。

薬の体内での働き

循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・機関へ運ばれて作用します。

医薬品が効果を発揮するためには、有効成分が作用対象である、器官や組織の細胞外液中・細胞内液(細胞質)中に、一定の濃度での分布が必要です。

吉田
吉田
下2つの表は必ずと言っていいくらい試験で頻出しているので、しっかり覚えるようにしてくださいね!
血中濃度の推移
  • 最小有効:薬効が現れる濃度(吸収が進む)
  • 最高血中:効果が最も強い(代謝・排泄が進む)
  • 最小有効:濃度を下回ると薬効が消失

全身作用を目的とする薬の用法・用量は血液濃度の推移が有効域に収まるように定められています。

使用量と使用間隔の閾値
  • 無効域:最小有効濃度未満の濃度域で、薬の作用は現れない
  • 有効域(治療濃度域):薬の作用が現れ、毒性は現れない
  • 中毒域(危険域):薬の効果よりも毒性が強く現れる濃度域

医薬品の剤型

医薬品の形状は、使用目的と有効成分の性状に合わせて定められています。

有効成分を消化管から吸収させ、全身に分布させることで薬効をもたらす剤型としては錠剤(内服)、口腔用錠剤、カプセル剤、散剤・顆粒剤、経口液剤、シロップ剤です。

これらの剤型の違いは、利便性の向上や、有効成分が溶け出す部位の限定、副作用の軽減に関連しています。

錠剤(内服)

飛散せず服用でき、有効成分の苦み等を感じることなく服用できる点が特徴です。

錠剤(内服)は胃や腸で崩壊し、有効成分が溶け出ることが薬効発現の前提となるため、噛み砕いて服用すべきではありません。

口腔用錠剤

唾液で速やかに溶ける工夫がされていて、高齢者や乳幼児、水分摂取が制限されている場合でも有効な剤型です。

口腔用錠剤の種類
  • 口腔内崩壊錠:唾液で速やかに溶ける工夫がされているので、水なしで服用できる。
  • チュアブル剤:舐めたり噛み砕いたりして服用する剤型で、水なしでも服用できる。
  • トローチ・ドロップ:薬効を期待する部位が、口の中や喉であるものが多く、飲み込まずに口の中で舐めて溶かす。

散剤・顆粒剤

粉末状にしたものを散剤、小さな粒状にしたものを顆粒と呼びます。

吉田
吉田
錠剤を飲み込むことが困難な場合に服用しやすいものの、歯に挟まったり苦みや渋みを強く感じる場合も…。

経口液剤、シロップ

固形製剤より飲みやすく、服用後比較的速やかに消化管から吸収されるのが特徴です。

有効成分の血中濃度が上昇しやすいため、習慣性や依存性がある成分が配合されている場合、本来の目的とは異なる不正使用がなされることがあります。

カプセル剤

カプセル内に散剤や顆粒剤、溶剤等を充填した剤型です。

カプセルの原料として広く用いられているゼラチンはブタなどのタンパク質を主成分としているため、ゼラチンに対してアレルギーを持つ人は服用を避けましょう。

外用局所に適用する剤型

軟膏剤、クリーム剤、外用液剤、貼付剤、スプレー剤があり、剤型の特性が適用局所における薬効や副作用に影響します。

外用局所用の錠型
  • 軟膏剤:適用部位を水などから遮断したい場合は軟膏剤を用いる
  • クリーム剤:患部が乾燥していたり、患部を水で洗い流したいときはクリーム剤を用いる
  • 外用液剤:外用の液状製剤で、軟膏やクリームに比べて、患部が乾きやすい
    適用部位に強い刺激を与えることがある
  • 貼付剤:皮膚に張り付ける剤型で、テープ剤とパップ剤がある
    成分が一定時間留まるため、薬効の持続が期待できるが、適用部位にかぶれを起こす場合もある
  • スプレー剤:有効成分を霧状にして局所に吹き付ける剤型
    手指では塗りにくい部位や、広範囲に適用する場合に適している

まとめ

前半部分では薬がどのようにして体内で働くのか、後半部分では剤型について説明しました。

薬の働きは試験で問われることが多いですが、剤型は実務で使うことが多いです。

吉田
吉田
代謝・排泄の仕組みは引っ掛けで使われることがあるため、間違えないようにするのが勉強のポイント!

剤型については自分で薬を服用するときにも使える情報なので、しっかり覚えておきましょう!

ABOUT ME
吉田
吉田
登録販売者資格受験ナビ管理人