第3章

登録販売者試験:第3章「胃腸に作用する薬(制酸薬・健胃薬・消化薬)」の暗記ポイント・要点まとめ

この記事からはボリュームたっぷりの第3章、2番目の項目で胃薬に関する勉強をしていきます。

精神神経系に作用する薬同様、かなりたくさん覚えることがありますが、はりきっていきましょう!

胃薬と一言で言っても、様々な種類があって、「制酸薬・健胃薬・消化薬」の3種類をここで解説していきます。

胃の不調、薬が症状を抑える仕組み

胃の働きに異常が生じると、胃液の分泌量の増減や食道への逆流が起こったり、胸やけや胃の不快感、消化不良、胃もたれ、食欲不振等の症状が現れます。

吉田
吉田
胃に異常がなくても暴飲暴食で胃の不調を招くことも…。

一般用医薬品では、胃の不快感を和らげるために、制酸、健胃、消化、胃粘膜保護、抗炎症、消泡などの作用を期待して配合されています。

制酸成分

制酸とは、胃酸を中和することによって胃酸の働きを弱め、胸焼けや胃の不快感を改善します。

制酸薬は、胃内容物の刺激によって促進される胃液分泌から胃粘膜を保護することを目的として、食前又は食間に服用することとなっているものが多いです。

吉田
吉田
暴飲暴食による胸やけ、吐き気(二日酔い・悪酔いのむかつき、嘔気)、嘔吐等の症状を予防するものではありません。

酸度の高い食品を摂取すると制酸作用が低下すると考えられているため、炭酸飲料での服用はしないようにしましょう。

  • ナトリウム含有の制酸成分
  • 炭酸水素ナトリウム(重曹)など

注意

塩分摂取制限、高血圧、心臓病、腎臓病

  • カルシウム含有の制酸成分
  • 沈降炭酸カルシウム、ボレイ(牡蠣の貝殻に含まれる成分)など

注意

高カルシウム血症、便秘、腎臓病

  • マグネシウム含有の制酸成分
  • ケイ酸マグネシウムなど

注意

高マグネシウム血症、下痢、腎臓病

  • アルミニウム含有制酸成分
  • 乾燥水酸化アルミニウムゲルなど

注意

アルミニウム脳症・骨症、透析、便秘、腎臓病
透析療法を行なっている人が長期間服用でアルミニウム骨症を引き起こしたという副作用例がある

  • マグネシウム、アルミニウム含有の制酸成分
  • 合成ヒドロタルサイド、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム

健胃成分

味覚や嗅覚を刺激して、反射的に唾液や胃液の分泌を促す作用で弱った胃の働きを助けるのが健胃成分の役割です。

桂皮(けいひ)や熊胆(ゆうたん)などの生薬成分が含まれていることがあります。

生薬に含まれる苦味成分をオブラートに包んでしまうと、味と香りを遮蔽され本来の効果を発揮できません。

  • 乾燥酵母
  • 胃腸の働きに必要な栄養素を補給することにより胃の働きを高める

  • カルニチン塩化物
  • 生体内に存在する有機酸の一種
    胃液分泌を促す、胃の運動を高める、胃壁の循環血流を増すなどの作用がある

消化成分

 炭水化物、脂質、タンパク質、繊維質等の分解に働く酵素を補う成分です。

  • ジアスターゼ:別名アミラーゼ(炭水化物の消化酵素)
  • プロザイム:タンパク質の消化酵素
  • リパーゼ:脂質の消化酵素
  • セルラーゼ:繊維質の消化酵素
  • ウルソデオキシコール酸:胆汁の分泌を促す作用(利胆作用)

ウルソデオキシコール酸は、肝臓病の診断を受けた人ではかえって症状を悪化させる恐れがあるため注意が必要です。

胃粘膜保護成分

胃粘膜を保護する目的で配合されています。

  • アルミニウム配合成分
  • スクラルファート
    アルジオキサ(アルミニウムとアラントインの複合体)
    メタケイ酸アルミン酸マグネシウム

注意

制酸成分と同じく、透析療法を受けている人、腎臓病の人など

  • ソファルコン・テプレノン
注意

重篤な副作用として肝機能障害を生じる恐れがある
テプレノンについては、腹部膨満感、吐きけ、腹痛、頭痛、皮下出血、便秘、下痢、口渇の副作用

  • アズレンスルホン酸ナトリウム
  • 胃粘膜保護以外にも組織修復・抗炎症成分でもある

抗炎症成分

胃粘膜の炎症を和らげる目的で配合されています。

  • セトラキサート塩酸塩
注意

血栓のある人、血栓を起こす恐れのある人
代謝されるとトラネキサム酸へと変化する

  • グリチルリチン酸二カリウム
注意

偽アルドステロン症

消泡成分

消化管内容物中に発生した気泡の分離を促す成分です。

胃腸の張りを改善する目的で使用されます。

  • ジメチルポリシロキサン(別名ジメチコン)

胃液分泌抑制成分

過剰な遺産の分泌を抑える作用を期待して、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑えるロートエキス、ピレンゼピン塩酸塩が配合されている場合があります。

  • ピレンゼピン塩酸塩

消化管の運動にはほとんど影響を与えずに胃液の分泌を抑える作用を示す

注意

胃腸鎮痛痙攣薬、鎮暈薬との併用は避ける
抗コリン作用があるため、緑内障、排尿困難がある人は使用しない

胃の不調を改善する漢方処方製剤

胃の不調を改善する目的で用いられる漢方処方製剤としては、安中散(あんちゅうさん)、人参湯(にんじんとう)、平胃散(へいいさん)、六君子湯(りっくんしとう)などがあります。

いずれも成分にカンゾウを含むため、偽アルドステロン症に注意が必要です。

  • 安中散(あんちゅうさん)
  • 体力中等度以下で腹部筋肉が弛緩する傾向があり、胃痛または腹痛があって、ときに胸焼けやげっぷ、食欲不振、吐き気などを伴うものの神経性胃炎・慢性胃炎・胃腸虚弱に適す

重篤な副作用

肝機能障害

  • 人参湯(にんじんとう)
  • 体力虚弱で、疲れやすく手足が冷えやすいものの胃腸虚弱、下知、嘔吐、腹痛、胃炎に適す
    腹痛、嘔吐の症状で使用する場合は1週間以上の服用を避け、必要に応じて医療機関への受診をすすめる

  • 平胃散(へいいさん)
  • 体力中等度以上で、胃がもたれて消化が悪く、時に吐き気、食後に下痢の傾向がある人の食べ過ぎによる胃もたれ、胃炎、消化不良、食欲不振に適す
    急性胃炎に使用する際は5〜6回使用しても症状の改善がみられないときは医療機関へ受診をすすめる

  • 六君子湯(りっくんしとう)
  • 体力中等度以下で、胃腸が弱く、食欲不振でみぞおちがつかえて疲れやすく、貧血性で手足が冷えやすいものの胃炎、胃腸虚弱、胃下垂、消化不良、食欲不振、胃痛、嘔吐に適す

まとめ

胃薬に配合されている成分は細かいものを含めると膨大な数になるため、特に大事な部分だけを抜粋して記載しています。

吉田
吉田
この記事の中では、制酸成分に出てくるものが特に重要となるため、使用時の注意も合わせてしっかり覚えてください!

胃薬に関しては、日常的に目にする機会も多いので、お家にある胃薬の使用上の注意や成分表を見てみると面白いかもしれません。

次も引き続き、胃腸に作用する薬について学んでいきましょう!

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吉田
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登録販売者資格受験ナビ管理人